vol.1キャンピングカー
今年のGWは、天候にも恵まれ、絵に描いたような絶好の行楽日和でしたね。
皆様はいかがお過ごしになられたでしょうか。
私たちが、ここ数年、GWの恒例行事としつつあるのが、キャンピングカーの旅です。
予約や計画といった類いの行動が苦手で、それでも近づくにつれ必ず、せっかくだから何処か行きたい!と性懲りも無く思ってしまう天の邪鬼気質の私たちのような人種にとって、キャンピングカーの旅はうってつけの遊び方なのです。
行く方面と車だけは事前に決めておいて、寝る場所、食べる物、行く所は道すがら考える。
そして、旅先で地元の人に聞いて自在に変更したり、自分たちの嗅覚を頼りに寄り道をする。
こんな臨機応変の旅が何とも楽しく病み付きになっています。
今年で4回目、秋田と山形に行きましたが、こんな旅もなかなか小慣れてきました。
そこで今年は、建築を業としている者らしさを発揮すべく、キャンピングカーの実測スケッチを試みました。それが、画像のスケッチです。
キャンピングカーの最大の特徴は、
「動」と「静」という相反する状態が共存し、双方に快適性が求められるということだと思います。
それを踏まえた上で、実際使用してみた自分なりに特徴をまとめると、
①平面的なサイズはかなりコンパクトで車スケール。
高さ方向のサイズは住居スケールとほぼ同じ。
ー椅子とテーブルの関係、キッチン台の高さなど。2段ベッドもこの位の高さ(CH700 mm)あれば意外と気にならない。
②可動部分はシンプルな仕組みで、道具を使わずに感覚的にポジションを変更可能なように出来ている。
ーあくまでアウトドア生活なので、人間の身一つで操作出来るようになっている。
説明書はあるが、状況的に熟読する気分になれないので、何となくいじっていれば操作できるのも有り難い。
③空いたスペースはとにかく収納(必ず扉付き)。
ー家感覚で、テーブルの上などに物を出しっぱなしにしておくと、運転時にぐちゃぐちゃになるので、扉付きの収納に仕舞っておく。これはかなり重要。さらに、収納の扉(特に吊り戸棚)は、ステー付きの上開き扉になっている。開き戸や引き戸だと運転時に勝手に開いてしまう可能性があるからだと思われる。
狭い空間をいかに有効に、そして居心地よくするか、ある意味キャンピングカーは、究極の設計と言えるのではないでしょうか。
機能や条件に縛られた設計は、無限の自由を与えられるより、面白くなる可能性を秘めているような気がします。
海外の有名建築家は、ヨットや車、火星探査機など、建物以外の設計を手掛けていることがよくあります。何とも夢があり、わくわくしてしまいます。
ヨットとは言わずとも、いつか、自分が設計したキャンピングカーで旅が出来たら最高だなぁ。