子供達が独立し、夫婦二人の生活に戻ったタイミングで行うことになった木造戸建の改修である。
既存ダイニングと、リビングとして使っていた和室の間には段差が、また四方に窓があるにも拘らず重たい垂れ壁や造作家具が部屋同士を細分化し、採光や空間の広がりが遮られている状態であった。それらを撤去し、窓から本来の採光が得られるように整えることで、子供達が帰省した時に一同が集まることが出来るよう、一続きのリビングとして開放した。
リビングの中心には、TV台を兼ねた造作収納を配置し、キッチンやリビングで過ごす各々の視線が自然と中心に集まるように考えた。また、暗くなりがちな玄関から続く中廊下を、リビングの間をガラス框の引込み戸とすることで光と通風が行き届くよう配慮した。こうした小さいけれど大切な工夫を積み重ねることで、これから始まる第二の人生を、気持ちよく迎える一助になればと思っている。
type:interior
date:2017.05
size:119.12㎡(改修面積45.12㎡)
location:大阪府東大阪市
施工:株式会社じょぶ