NEWOMANなどがオープンし、俄に盛り上がりを見せているJR新宿駅南口。
ほぼ毎日、電車の乗り換えで新宿南口を利用するのですが、そんな華やかな盛り上がりとは一線を画し、南口改札内は、いつ通っても人の波がうごめき交差しているザ・日常です。
その中で、ちょっと面白い場所、もとい面白い光景?があります。出没日時は不定期、あえて言うならば平日の夜遅め。
改札内にある本屋さんの店先で、ひっそりと、しかし高頻度で目撃できます。
本屋さんの角の壁が丸く面取りされて出来た、新刊などを展示するウィンドウの下の、ちょうどいい高さのちょっとした台。
このサイズ感は、いわゆる立ち飲み屋のテーブルくらいだと言えば分かりやすいでしょうか。
そして始まるのです。お酒やおつまみは、隣のキオスクで購入。トイレは駅構内のすぐそこに。
帰りたくなったらもちろんすぐ電車に乗れるし、終電を逃すことだってない。話が盛り上がったら、居酒屋並みの喧噪の中で、いつまでだって居続けられるし、時間制で区切られて興ざめすることも無い。いまいち盛り上がらなかったら、さくっと切り上げることも嫌味に感じない。誰が始めた訳でもない、それは、本屋の店先に、自然発生的に生まれた、絶好の立ち飲み処なのです!
この写真の時は、家に帰る前のひと時を読書とチューハイと共に過ごすサラリーマン。
会社帰りのサラリーマン達、現場帰りのリュックを背負った職人さん、時にはアパレル関係風のおしゃれな女子まで。
幅広い世代に支持されているオールラウンダー。
しかも面白いことに、3人組のことが多いのは、きっとその面取りされたスペースの形によっているのではないか、と考えると何とも建築的な話。
一度だけ、6~7人で飲んでいて、二重になっていた時も有ったけど。それはさすがにお店いこうよ(笑)
再開発が進み、きれいで快適な場所がたくさん出来たとしても、赤提灯の店は無くならないし、外で飲むビールは美味しい。鳥が枝を集めて巣を作るように、人間も、無意識のうちに自分の居心地の良い場所を選び、もしくは作り出してしまう、そんな”動物”なのだということを思い出す場所が大都会にもあったのです。それはそれはとても”人間らしい”方法で。
私もいつかそこで、人の喧噪をつまみに、おもむろに缶ビールを開けてみようかな。あと2人の賛同者、絶賛募集中(笑)